ホームページには「動的サイト」と「静的サイト」がある
ひと口に「ホームページ」と言っても、実は作り方に大きく分けて2種類あります。それが「動的サイト」と「静的サイト」。どちらも最終的には同じようにブラウザに表示されますが、ページをどう作るか・どう届けるかという仕組みがまったく異なります。
まずはその違いから見ていきましょう。
動的サイトと静的サイトの違いは何？
イメージで言うと、動的サイトは「注文を受けてから作るお弁当屋」、静的サイトは「あらかじめ作っておくお惣菜屋」のようなものです。
動的サイトは注文をうけて作るお弁当屋
お客さん（＝サイトの閲覧者）が来るたびに、サーバーの中で「必要な材料」を取り出して、その場でページを組み立てて提供します。この「注文を受けてから調理する」部分を担当しているのが、WordPressなどのCMS（コンテンツ管理システム）です。
つまり、記事のデータや画像を保管しておき、アクセスがあるたびに“その瞬間のページ”を作って表示する仕組みです
静的サイトは事前作っておくお惣菜屋
一方、静的サイトはあらかじめすべてのページを作っておきます。出来上がったページは、HTMLファイルとしてそのままサーバーに置かれ、アクセスがあると保存されたものをそのまま配るだけ。
そのため、サーバーの負担が軽く、表示速度も非常に速いのが特徴です。
動的サイトの特徴は？
常に新しい情報を掲載できる
動的サイトは、データを組み合わせてページを生成する仕組みのため、更新が簡単です。新しい記事を追加すれば、自動的にトップページや一覧ページにも反映され、常に最新の状態を保てます。
ニュースサイトやブログ、ECサイトなど、情報更新が頻繁なコンテンツに最適です。
CMSを使えば簡単に記事を投稿できる
WordPressなどのCMSを利用すれば、管理画面から記事を入力・公開するだけで、自動的にページが生成されます。プログラムやHTMLの知識がなくても更新できるので、社内で担当者が直接運用できる点が大きなメリットです。
メンテナンスをしないとセキュリティリスクに
動的サイトはサーバー内でプログラムが動く仕組みです。そのため、ソフトウェアやプラグインの更新を怠ると、セキュリティ上の脆弱性を突かれるリスクがあります。
定期的なメンテナンスやバックアップが欠かせません。
アクセスが集中するとキャパオーバーしやすい
アクセスが増えるほど、サーバーはその都度ページを組み立てる必要があるため、負荷がかかります。大きなキャンペーンやテレビ紹介などでアクセスが集中すると、ページの表示が遅くなったり、一時的にサーバーが落ちてしまうこともあります。
静的サイトの特徴は？
速くてアクセス集中に強い
静的サイトは「完成したHTML」をそのまま配信するため、サーバーが計算をする必要がありません。結果として、表示が速く、アクセスが集中しても安定しているのが最大の強みです。
検索エンジンからの評価（SEO）でも、表示速度は重要な要素です。
メンテナンスはしなくても良い
動的サイトのようにCMSやプラグインをアップデートする必要がないため、基本的にメンテナンスフリーです。セキュリティの心配も少なく、運用コストを抑えられます。
ホームページの維持費が安い
動的サイトではデータベースを動かすための高性能サーバーが必要になりますが、静的サイトは単純なファイル配信のみ。そのため、レンタルサーバー代が安く済み、クラウドCDN（例：Cloudflare PagesやNetlify）を使えば無料で公開できる場合もあります。
情報更新には専門的な知識が必要
デメリットとして、静的サイトはページを直接編集して更新する必要があります。HTMLやCSSの知識がないと修正が難しく、頻繁に更新するサイトには不向きです。
ただし、最近は「静的サイトを自動生成するCMS（SSG）」も増えており、従来よりも更新が簡単になっています。
結局、どっちが優れているの？
優劣ではなく使い分け
動的サイトと静的サイトに「どちらが上」という優劣はありません。それぞれ得意な分野が違い、目的に応じて使い分けるのが正解です。
頻繁に更新するニュースサイトやECサイトは動的、固定的な企業サイトやキャンペーンページは静的といった使い分けが一般的です。
オンラインショップやアプリでなければ静的で十分
日々更新する必要のない会社紹介や店舗サイトなどは、静的サイトで十分。近年では、静的でもSNSや外部APIから情報を自動で取り込む構成も増えています。
速度・安全性・維持費のバランスが良く、小規模事業者や個人サイトにはとても相性が良いです。
インスタで更新するのも便利（広告）
当社では、Instagramの投稿をホームページ上に自動反映する仕組みを提供しています。SNSを「更新ツール」として活用すれば、CMSを使わずに静的サイトを運用することでコスト・セキュリティリスクを削減します。
詳しくは、PoStaticの紹介ページをご覧ください。
